「やつねっとカフェとれいん企画趣意書」

 インターネットを利用した情報発信で八ケ岳を元気にすることを目指すグループ 「八ヶ岳ネットワーク」が、1998年10月に創刊したメールマガジン「八ヶ岳通信」の1年間の取材発行を通じ、地域情報の収集とネットワークの拡大を進めるなかで、八 ヶ岳の住民とビジターが自由に交流で きる場、双方向の情報交換の場として、99年 11月にオープンしたのがネット上の掲示板、仮想喫茶「やつねっとカフェ」です。

 「やつねっとカフェ」から生まれた八ヶ岳の住民たちと地域を越えたネット参加者 の集いが清里であり、それぞれ持ち寄った情報を交換するうちに、八ヶ岳の素晴らしさを多くの人たちに伝えていきたい、山梨県と長野県をつなぐJR小海線(愛称・八ヶ岳高原線)を利用したイベントを企画できないかという結論に至りました。

 早速、やつねっとカフェの有志による小淵沢〜小諸往復の試乗検討会を本年2月に実施、途中の小海駅ではJR関係者と貸切列車の運行について話し合い、雄大な八ヶ岳の眺望と豊饒の地佐久平を走る小海線を再発見する旅となりました。

 思いつきのアイディアが具体的になり、6月の「やつねっと カフェとれいん号」の運行に向けて動き出しています。小淵沢から小諸まで78.9kmの間にある駅は31、通過する市町村は小淵沢町→長坂町→大泉村→高根町→南牧村→小海町→八千穂村→佐久町→臼田町→佐久市→小諸市と、山梨、長野2県にわたり、2市、6町、3村を数えます。準備を進めるなかで、JR東日本小海線営業所をはじめ、東信地域の方々との交流も始まりました。いままで縁遠かった八ヶ岳南麓地域と佐久地方がいっしょになって、地域づくりのネットワークが広がろうとしています。

 「やつねっとカフェとれいん号」の案内は、やつねっとカフェのホームページでも紹介していますが、6月18日(日)に運行されます。 前後にオリジナルのヘッドマークを付けた2両編成のディーゼルカーは新緑の八ヶ岳高原、清らかな千曲川の流れに沿い、浅間山の玄関口である小諸まで2時間40分で走ります。
 途中の清里駅では、山梨長野両県を結ぶ象徴としてテープカットなどの出発式をJRのご協力で実施します。車内では小海線にちなんだイベントや沿線の特産物の提供や販売もあります。 小諸では約1時間半ほど時間をとり、島崎藤村の「千曲川旅情の歌」にも登場する小諸城址・懐古園の散策も予定されています。

 職業も住む地域も異なる人たち、共通項としては「八ヶ岳を愛している」というただ一点、従来なら知り合うはずもない多くの人が、仮想喫茶「やつねっとカフェ」という場を得たことで始まったプロジェクトです。
 インターネットという仮想空間のコミュニケーションが現実の交流へと発展した象徴として、走る列車内からインターネットへ接続して映像ライブ中継するなど「インターネット列車」とすることで、乗車参加できなかった方や「やつねっとカフェとれいん」に興味を持っていただけた全ての方に「ネット上から参加」していただくことも考えています。

 本年は、小海線が1935年(昭和10年)に全線開通して65周年に当たります。また、今秋には山梨ディスティネーション・キャンペーンも予定されており、各地でいろいろなイベン トが開かれるなど、八ヶ岳は多くの方から関心を寄せられる年でもあります。
 私たちは、インターネット列車「やつねっとカフェとれいん号」を、地域を越えた交流イベントとして企画しました。

[やつねっとカフェとれいん]メインメニュー