信濃毎日新聞−朝刊−(5月18日木曜日)    掲載新聞画像

-大好きな八ヶ岳 ネットで生まれた交流-

-小海線で会いましょう-

 JR小海線小淵沢駅(山梨県)と小諸駅間に6月18日、インターネットの掲示板にアクセスした人たち同士の「会話」から発展した2両の貸切列車が走る。八ヶ岳や小海線が大好き、将来は沿線に住みたい・・・。全国からこんな人たちが集まって、車内でさまざまなイベントを行い交流を深める。沿線の佐久地方の地域おこしグループにも応援の輪が広がっている。

-来月貸し切り列車出発-

列車は小淵沢を午前九時四十分に発車、午後零時二十分に小諸に到着する。帰りは午後二時に小諸を出発、午後四時四十分に小淵沢に着く。名前は「やつねっとカフェとれいん」。参加者は東京や大坂、名古屋などから七十人。主催する列車運行委員会が募集をはじめたら、すぐに定員に達する人気だった。
 
 列車内では、交流の模様を電子メールで全国に配信するほか、山梨県の清里高原や佐久地方の地酒や牛乳、アイスクリーム、パンなどを味わう。沿線の地域おこしグループも停車時間を利用して駅で太鼓演奏を披露したり、小諸では懐古園の案内や草笛演奏会などを開く。十一月八日を「八ヶ岳の日」とする日本記念日協会の認証式も行う。
 
 昨年十一月、清里高原と南佐久郡南牧村の八人のペンション経営者でつくる「八ヶ岳ネットワーク」が、インターネット上に掲示板「仮想喫茶・やつねっとカフェ」を開いたのがきっかけだった。八ヶ岳関係の情報を発信するとともに、将来は八ヶ岳山ろくに住んでみたい、以前に行ったことがある、今度の休みに出かけたい−。こんな人たちと自由に意見を交換できる場にしたいとの思いからだ。「反響は予想以上でした。最初の一ヶ月で四千件のアクセスがあり、その後もうなぎ上り。今は三万三千件くらい」とネットワーク代表の清水稔三さん(四四)=山梨県長坂町。
 
 「一度みんなで会ってみたい」「どうせ会うなら、好きな小海線に列車を走らせてその中で交流を」。こうした会話がネット上で交わされ、貸し切り列車計画は具体化した。

 列車運行委員の一人でもある東京都在住の団体職員、藤田寛さん(三○)は「インターネットを通して知り合った顔の見えない人たちが、顔の見える関係をつくりたいと集まり、一つの事業をなし遂げるところに意味がある。この列車を、山梨と信州の交流の引き金にし、将来は小海線にSLを走らせることも夢見ている」と話している。

 

山梨読売新聞−朝刊−(4月7日金曜日)    掲載新聞画像

Iネット列車運行

JR小海線に“インターネット・トレイン”が走る―。八ヶ岳南ろくの山梨、長野両県のペンション八軒でつくる「八ヶ岳ネットワーク」(清水稔三代表)が、JR小海線に特別列車を走らせ、その車内からインターネットで沿線情報を発信しようという計画を進めている。同ネットワークによると、こうした試みは全国でも初めてという。

―八ヶ岳南ろくのペンション8軒が企画―

 「八ヶ岳ネットワーク」は、長坂町、小淵沢町、大泉村、長野県富士見町、南牧村のペンション八軒が1998年10月、八ヶ岳南ろくの活性化を目的に設立。インターネットで地域の情報を発信するとともに、ネット上で八ヶ岳について語り合う「仮想喫茶店」を開くなどの活動をしている。

小海線で6月18日沿線情報など発信

 特別列車のアイデアもこの「仮想喫茶店」から生まれたもの。計画では、6月18日、小海線の小淵沢―小諸間(86.キロ)を往復する2両編成の列車「やつねっとカフェとれいん」を走らせる。列車内にはパソコンなどを積み込み、車内からのインターネット生中継で、沿線の風景や見どころなどの情報を発信する。また清里駅で、出発式を行うなど各駅での歓迎行事や、列車への記念号の表示、記念切符の発売なども計画している。 さらに、同ネットワークでは、11月8日(いいやつ)を「八ヶ岳の日」にすることをめざしており、日本記念協会への登録を列車内で発表して、記念行事を行うことも検討するという。

 列車は、小淵沢駅を午前9時40分出発する予定。募集定員は70人(先着順)。料金は大人3,500円、子供2,500円。申し込みやお問い合わせはペンション「チップトップ」(0551−32−5319)、「ペアハット」(0551−32−5888)へ。

 


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